心筋生検研究会についてAbout the Cardiac Biopsy Conference
ご挨拶
心筋生検研究会運営委員長 竹村元三
心臓の病理というと筋肉の塊を見て面白いの?と思われる方も多いと思います。あに図らんや、米粒の半分にも満たない大きさの心筋生検標本には、大の大人を驚かせ、悩ませ、惹きつけてやまない造形の不思議が隠されています。
その形態学的所見を正確かつ十分に読み取るには一定の経験が要求され、またその知識・読影技術の後進への伝達の重要性は言うまでもありません。一方、この経験主義が形態学の進歩を遅らせ、また「observation onlyである」として忌避される傾向を生み出してきた一因ともなり、無知を前提とする科学とは合いいれぬ教条主義的臭みを醸してきたことも事実です。
